患者様のリハビリ・療養を食事の面からサポートするため、給食管理および栄養管理業務を行っています。当科には管理栄養士が3名在籍し、うち1名がTNT-D認定管理栄養士資格を取得しています。
栄養科の理念・業務目標
- 患者様個々に合わせた栄養管理の充実
- 安心・安全な美味しい食事提供
- 治療効果につながる食事療法の提案
栄養管理
- 毎月開催される院内カンファレンスに参加し、リハビリの活動量や患者様の健康状態に合わせて栄養管理を行っています。
- 昼食時を中心にミールラウンドを行い、患者様の喫食状況や療養状況を調査しています。
- NST委員会・褥瘡対策委員会・顧客満足向上委員会など様々な活動に参加し、栄養士としての専門性を活かした栄養管理プランを提案しています。
栄養指導
- 入院中や退院後に健康的な食生活を送っていただくため、医師の指示により栄養指導を行っています。
- 食事療養が継続的に行えるようなご提案をしています。
食事の種類
一般食 | 食事の内容に制限のないお食事 |
---|---|
治療食 | 疾病の内容に合わせたお食事 |
食事の形態
患者様の噛む力や飲み込みの具合によって調整を行ってます。
また、常菜~軟軟菜では一口大(1.5㎝各)での提供も行っています。
それぞれの学会分類に合わせた当院の食形態は下記の表のとおりです。
学会分類 | 主食 | おかず | 特徴 |
---|---|---|---|
嚥下調整食 2-1 | 粥ミキサー | ミキサー | 口の中で簡単に噛むことや、まとめることができ、むせずに飲み込める |
嚥下調整食 3 | スベラカーゼ入り粥 | ソフト | 舌と上顎で押しつぶせる |
嚥下調整食 4 | 全粥 | きざみとろみ | 歯茎で噛める |
軟飯 | きざみ | ||
軟軟菜 | |||
一般 | 米飯 | 常菜・軟菜 ※ | 一般的な食事 |
※ 軟菜食は噛む力に考慮し、常菜から繊維の多い食材や硬い食材を除き、噛みやすい仕上がりにしています。
口から食べるための取り組み
患者様に最後まで口から食べていただくために、摂食嚥下リハビリテーション学会の学会分類に基づき、嚥下状態に合わせた訓練食の提供を行っています。
学会分類 | 特徴 | ||
---|---|---|---|
嚥下調整食 0j | 嚥下開始食 | そのまま飲み込めるたんぱく質含有量が少ない | |
嚥下調整食 1j | 嚥下食Ⅰ | 少量をすくって口の中に入れた際に噛む必要はないが、 多少意識して喉に送りこむ動作が必要 | |
嚥下調整食 1j | 嚥下食Ⅱ | ||
嚥下調整食 2-1 | 嚥下食Ⅲ | 口の中で簡単に噛むこと、 まとめることができ、むせずに飲み込める |
デザートセレクト
患者様にお楽しみいただけるよう、月に1度デザートをお選びいただいています。
咀嚼嚥下(飲み込み)が難しい方には、ババロアへ変更等の対応を行っています。
行事食
月に一度、郷土料理やその月にちなんだお食事を提供しています。
お誕生日はケーキでお祝い
お誕生日を迎えられた患者様へ、昼食時にケーキをお出ししています。
噛む力や飲み込む力が弱い方でも召し上がっていただけるよう、ムースのケーキになります。
栄養豆知識
-
栄養科
~ 夏野菜を食べよう ~
最近は暑い日が続いていますが、食欲が落ちてはいませんか。夏に旬を迎える野菜は栄養価が高く、彩り豊かで食欲をそそります。夏バテ予防に夏野菜を食べてみてはいかがでしょうか。 ズッキーニ見た目はなすに似ていますが南瓜の仲間です […] -
栄養科
~間食について~
「間食」と聞くとケーキや和菓子、お饅頭、スナック菓子等が思い浮かびますが、間食はお菓子に限りません。食事と食事の「間」に、不足している栄養素を「食」べる機会として活用しましょう。ここでは食欲が無い・1回の食事ではたくさん […] -
栄養科
~減塩しましょう~
なぜ減塩が必要?塩分を過剰に摂ると、血液中のナトリウム濃度が上昇し、上昇したナトリウム濃度を下げるため多くの水分を吸収します。血液量が増加し、血管にかかる圧力が大きくなった結果、高血圧となります。高血圧は脳血管疾患や心疾 […] -
栄養科
~栄養成分表示を見てみましょう~
インスタント食品や冷凍食品、調理済み食品等の加工食品は、食品の加工・処理をする過程での栄養量の低下や見た目の変化等がみられます。また、インスタント食品や冷凍食品は糖質・肉類・揚げ物等の加工品を占めるため、栄養バランスが偏 […]